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Isulm
 私はイスラム建築との出会いにより、後の制作に大きな影響を与えられました。 壁画を隙間なく埋め尽くすアラベスクと幾何学模様で飾られたビザンティン様式はイスラム建築装飾の精髄といえる。

  イスラム建築の華麗なアラベスクとドームは神聖な感覚的世界を表現している。 私はそのドームの中で見事なアラベスクに囲まれ、深く感動し、インスピレーションを受けた。 壁画の幾何学模様の形態、構造は、唯一の現実であって「存在」はするが「実在」はしない、という意味が込められている。 また、あらゆる表出は絶対に結びつく因果関係、すなわち永遠であるという「精神」に基づいたアラベスクは、不断のリズムの力を感じさせる。

 私もまた、生きている中、制作するうえでイスラム建築の「精神」と同じようなものを感じていた。 例えば、自然界の植物の形も皆同じように原型があり、パターンがあり、数学的な構造で、地球も宇宙も存在する。
 そういったことを意識しながら、幾何学的、装飾的な構造の概念をリズム感や連続により感じられる作品、空間を造っている。
主なイスラム建築装飾 (「The Hassan 2 Mosque」より参照)
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